
制作実績
早和果樹園 果汁と果実


和歌山県有田市の6時産業のトップランナー、早和果樹園の新店舗のロゴマークをデザイン
- 想い
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早和果樹園は、和歌山県・有田の、みかんの「6次産業」を行う会社です。
6次産業とは、1次産業である「生産」から2次産業である「加工」、そして3次産業である「販売」までを一貫して行う取り組みを指します。
早和果樹園は、なかでも珍しい「果樹」の6次産業として全国的にも注目を集め、数々の賞にも輝いています。
「みかん1個の価値を高める」というスローガンを掲げ、有田みかんを生産する農家や地域全体の活性化まで視野に入れた取り組みを行っています。そんな早和果樹園さんが、有田の本社に隣接する土地に、新しい選果場とともにオープンカフェとショップの機能を併せ持った施設『cafe & marche 果汁と果実』を2025春にオープンされました。
これまでも本社社屋内におみやげや喫茶を楽しめる「本社店」は存在していましたが、今回の『果汁と果実』は、選果場と同じ敷地内にあり、冬のみかんの時期には加工品だけでなく生果の販売も行うようになりました。またみかんを使ったパンやスイーツを提供するカフェカウンターがあり、オープンテラスでゆっくりくつろぎなから楽しむことができます。大型バスも乗り入れられる駐車場も併設していることで団体の受け入れも可能になり、これまでとはお客様ヘ提供する時間の質が変わりました。この店舗は、有田の地域全体の観光客の流れを変える存在になるかもしれない店舗なのです。
クラウドボックスでは、そんな『果汁と果実』の看板となる、ロゴデザインの制作をさせていただきました。
- カタチ
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早和果樹園のコーポレートロゴは、創業45年となる組織の歴史を感じさせつつ、洗練された完成度をもつロゴマークです。有田をはじめ全国のみかん産業を代表するトップランナーとしての品格を表現するため、「洗練」に重きを置くことが求められて完成したものです。
でも、今回の『果汁と果実』は、「カフェ&マルシェ」の看板となるためのロゴマークです。それとは若干目的を異にします。
早和果樹園という会社の「人間味」「おもてなしの心」「あたたかさ」「居心地のよさ」のようなものを伝えつつも、格は失わず「品質の良さ」といったものも感じさせたい。「美味しさ」「シズル」の感じられるロゴであってほしい、という想いにも応えたい。もちろん『果汁と果実』というブランド名と「みかん」の印象も大事にしなくてはいけません。そこでいくつかのご提案を経て完成したのがこのロゴです。
店名の通りの「果汁」と「果実」のシンプルなマークをベースに、品がありかつ冷たくない明朝系のタイポグラフィを合わせました。
2つのマークも、きれいなシンメトリーではなく微妙にアンバランスにし、輪郭の線もきれいな円弧のパスではなく手描きのようなラフなタッチを加えることで、あたたかみやナチュラルさ、そして見飽きない人間味を与えています。バスやお車で訪れるお客様が、この蜜柑色の看板を見た瞬間に「わあ!着いた!みかんだ!美味しそう!」と、ちょぴりワクワクを膨らませてくれたら嬉しい限りです。
- Date
- 2025年2月
- Client
- 早和果樹園
- Creative Director
- 徳永健
- Art Director
- 園田理明